中学受験する? しない? 迷った時にチェックすべきポイントとは

 

2015.11.18

ベネッセから引用

 


小学校3、4年生になると、中学受験に向けて子どもを塾に通わせるべきか、迷う家庭も多いのではないだろうか。子ども自身がやる気になっている場合や、保護者が「中学受験をさせようか」と思った時、まず何から考えればいいのだろう。ベネッセ教育情報サイトが、森上教育研究所の森上展安氏に聞いた。

 

***

 

中学受験で真っ先に考えなければならないのは、お金のことです。塾に通う場合、4~6年生の3年間でおよそ230万円かかるとされます。交通費や弁当代なども含めると、このお金をねん出できる分水嶺は、世帯年収が650~700万円といったところでしょう。きょうだいがいる家庭では、上の子を中学受験させた場合、下の子も必然的に受験させることが多いようです。私立中学・高校の学費は6年間でおよそ400~500万円。無理をすると子どもの教育全体で破たんしてしまうおそれもあり、将来を見据えた資金計画を立てたいものです。

 

地元の公立中学がきちんと機能しているかというのも重要なポイントです。2~3月くらいになると、地元の塾のチラシが入ってくるかと思います。志望校がある場合、その高校にどのくらいの人数が行っているのかチェックしましょう。同様に、通う予定の公立中学が荒れていないかということも気になります。口コミによる情報ではなく、学校説明会などを利用して、自分の目で確認することをおすすめします。

 

中学受験のメリットは、受験に向けて勉強することで、今の学校の成績が上がることだと思います。授業中に手を挙げることや発言が増えると、ほめられる機会も多くなります。ほめられると勉強をする気持ちに、より拍車がかかります。一方でデメリットは、1点を争う入試のシステム上、どうしても他の児童と比較され、劣等感を抱きがちだということ。本来なら自信をつけさせてあげるべき小学生の時期に、苦手意識を持たせ、人生を悲観させてしまうことにならないよう、保護者が十分に注意する必要があります。