中学受験 願書の書き方

~ これでバッチリ ~

願書の書き方

 

学校説明会も一段落がつき、いよいよ志望校を固め、願書を作成する時期になりました。志望校によっては、小学校の先生にも調査書を依頼しなければなりません。どのような準備が必要なのでしょうか?

①入学願書 __________

 ★入手
 学校で販売されています。だいたい500円~1,000円程度です。受験予定校でまだ入手されていない場合は、早めに手に入れることを心がけましょう。


★記入上のポイント

A.正確に、丁寧に書く(虚偽の事実は不可)
 志望校に入学意思を伝える正式な書類です。従って、虚偽の事実(この方が合格しやすいだろうという内容)は絶対に書かないで下さい。小学校の出席日数や成績などに関しても、ウソや間違いのないよう正確に作成しなければなりません。特に指定がない限り筆記用具は万年筆かボールペンを使用、インクの色はブラックかブルーブラックを用い、丁寧に楷書で作成します。尚、書き間違いをした場合は、新たに書きなおすのがベストですが、無理な場合は二重線で消して捺印の上、訂正しなければなりません。(もちろん修正液を使用しても特別問題はありません。)

 

B.考えをまとめてから書く
 いきなり書き始めるのはなく、事前にコピーを取って下書きすることをお勧めします。納得のいくまで何度でも書きなおしができます。下書きすることによって、記入不要欄やうっかりした間違いも事前に確認できます。

 

C.入学の熱意をアピールする
 志望理由欄・備考欄は、その学校の教育方針に対する理解や入学への熱意をアピールすることのできる大切な項目です。逆に学校側からすれば最も知りたい部分なので、特に面接のない学校ではなおさら重要な要素になります。そのためには、学校説明会での話がポイントになるでしょう。説明会では必ず「教育理念」「指導方針」が話されます。「志望理由」は、これまでのご家庭での考え方(どうしてその学校を受けようと思ったか)を踏まえた上で、そのような内容に触れれば良いでしょう。具体的には、①「本人が気に入っている」等は不可。保護者の考え方を書く ②教育理念や校風等、学校の考え方に触れた方が良い。「近いから」などというのはやめる ③大学附属校の場合、ただ単に「○○大学に行きたいから」ではなく、具体的にその大学のどういうところが良いのか書く ④あまり事務的な書き方をしない、などです。

 

D.学校の指示に忠実に書く
 細かい記入方法は、願書とともに配布される入試要項や資料で指示されている場合が多いようです。出願書類の封筒の中身をよく確認して下さい。その他学校説明会などでも言及される場合があります。指示に従って忠実に書きましょう。

 

次に、具体的な項目について見ていきます。


Ⅰ.志願者指名・住所・生年月日・出身校
 「ふりがな」⇒ひらがなで記入。「フリガナ」⇒カタカナで記入
 「氏名」⇒戸籍に書かれている漢字を使用。旧字体ならば旧字体です。
 「出身小学校」⇒年月日まで記入指定がある場合は、入学は4月1日、卒業見込みは3月31日と書いて下さい。

 

Ⅱ.保護者氏名・住所・続柄・署名欄
 戸籍の内容と相違のないように記入して下さい。
 「続柄」⇒志願者からみた保護者なのか、保護者から見た志願者なのか  に注意しましょう。
  「日付」⇒願書提出日になります。
 「現住所」⇒同上でも良いのですが、可能なら丁寧に書くのが望ましいです。父親が単身赴任の場合は、その旨を明記して下さい。

 

Ⅲ.緊急連絡先
  父親・もしくは母親の勤務先の会社名・電話番号などはもちろん、部署名・内線番号までしっかりと記入し、確実に連絡が取れるようにしておきましょう。事情が許さない場合は、祖父母や親戚の連絡先と続柄を記入します。実際に使用されるのは、補欠繰り上げを確認する場合が殆どです。

 

Ⅳ.写真
 スピード写真やスナップではなく、必ず証明写真を使用して下さい。サイズ・撮影時期等は学校の指示を守り、服装や髪型は清潔に。特に指定がない限り、白黒・カラーどちらでもOKです。また、メガネをかけて受験する場合は、メガネをかけた写真を用意しましょう。はがれてしまった時のことを考えて、裏面に「氏名」を書いておくことも大切です。入試の結果次第では、新たに出願をする場合もありますから、枚数には十分余裕を持っておきましょう。

 

Ⅴ.通学経路・時間
 「通学経路」⇒自宅を出てから学校に着くまでの道筋を順に記入します。学校によっては、通学手段や乗換時間等を細かく指定したり、通学時間に制限があったりするところもあるため、場合によっては厳密な記入が要求されます。
 殆どの学校では、通学時間の長短が合否に影響することはないのですが、中には一部例外的に「同点ならば、近い方をとる」という学校もあるようです。念のため、実際に計測の上、出来る限り最短時間を書くようにするのが無難です。

 

Ⅵ.家族構成
 特別な指定のない場合、「父、母、兄、弟、祖父、祖母、左記以外の同居人」の順で書くのが一般的です。職業欄のある場合は、そのスペースに合わせて、会社名、学校名、学年などを記入していきます。一部の学校ではこの欄を重視し、説明会などの場において、父母がその学校の卒業生である場合や兄弟が在籍中の場合、その旨を記入するよう指示しているところもあります。

 

Ⅶ.備考欄
 学校によって書くべき内容が異なっています。学校説明会や同封の資料で指示された内容を確認して下さい。一般には、「志望理由」や「家庭での教育方針」などを書く他に、いろいろな特記事項(例えば、「健康面で知らせておくべきこと」「転居の予定」など)を書くことが多いようです。

 

<志望理由・自由記述欄の記入例>


 私どもの家庭はカトリックの信仰を持ってはおりませんが、貴校がミッションスクールとして道徳教育や生活指導に力を入れられていることに大変共感しております。また学校説明会での○○校長先生のお話の中で、「紳士たれ」という言葉をお聞きしましたが、その言葉を私は、自分で考え、行動できるような人間になることが大事であるというように受け取り、感銘を受けました。昨年、一昨年と貴校の文化祭を息子と共に見学させていただき、力のこもった展示や在校生の行き届いた案内に息子は貴校への憧れをいっそう強く持つようになったようです。また、貴校の大学進学指導への熱意にも大いに魅力を感じています。私どもは息子には大学まで進学し、広い視野と専門的な知識を身につけてもらいたいと考えております。将来への幅広い進路を考える上で、貴校が息子の持っている力を最も伸ばしていただけると信じて志願致します。

 

② 調査書  __________

 近年の出願書類を見る限り、「調査書」を提出させる中学校は年々減少の方向にあります。中学入試そのものが、ますます学力重視の傾向を強めているからです。
 しかし、それでも「調査書」の提出を義務付けている学校も多くあります。そこで念のため、「調査書」の作成についても触れておきましょう。

 

★小学校の先生に書いていただく場合


A.依頼の時期とマナー
 目安は、12月終業式前までです。この日までに、予定している全受験校分を揃えてお願いして下さい。基本的には「私立中高協会」で定められた統一書式を使用するのが通例ですが、中には独自の書式で書いて頂かなくてはならないような中学校もあります。いずれにしろ、小学校の担任の先生にしてみれば大変な負担がかかります。そういう実情も十分把握した上で、年明け1月に入って出願直前期にお願いすることのないよう、年内に整理しておかなければなりません。
 またお願いする際のマナーですが、担任の先生に「悪く書かないで欲しい」などと言わないように注意しましょう。いたずらに心象を悪くするだけです。「調査書」自体は実質的に合否に殆ど影響しません。実際に見られる箇所は、小学校での出席状況や健康状態に関する所見が中心です。先生にお願いする時は、あくまでも謙虚にいきましょう。尚、蛇足ですが、出願しなかったものについては、後日封をしたまま小学校に返却するのが常識となっています。また合格した暁には、親子でお礼に行くこともマナーと考えておきましょう。


B.トラブル・問題が生じた場合
 <受験に賛成しない先生>
 残念ながら、中学受験に否定的な小学校の先生はいます。「調査書」の枚数を限定したり、中には受験そのものをやめるように促してくるケースもあります。こういう事態が生じても決してひるまず、「中学受験をする」という強い意思を持ち続けて下さい。
 お願いする際、「子供の希望だから」という理由を前面に押し出すのではなく、「あくまで親の考えで受験させるのだから、先生も協力して欲しい」という点を明確に伝えなければなりません。それでも折り合いがつかない場合は、時によっては父親にも手助けしてもらい、出向いてもらうようにすることまで考えておきましょう。
 それでも無理な場合は、”小学校の方針で調査書は○○以上書けない””調査書は書けない”旨を明記した文書に校長印を押してもらって下さい。大抵の中学校がそれで対応してくれるはずです。
 

<調査書が間に合わない>
 2次試験・3次試験などの出願において起こり得るケースです。まずは落ち着いて学校に問い合わせてみましょう。事情を話せば通知表のコピーで代用してくれる学校もありますし、後日で良いと出願を受け付けてくれるところも多いはずです。また前述同様、その旨明記した文書に校長印を押して願書と一緒に提出すれば、殆ど問題はありません。これらはいずれも合否に影響することはありません。

 

★保護者が用意・作成する場合
 

 保護者が「調査書」を書かれる場合、「願書」と同様な点に留意して作成して下さい。
 基本的に、内容は「通知表」からの転記となり、”小学校での出席状況””既住症の有無””(保護者から見た)子供の長所・短所””学校内外での子どもの活動状況”などとなっています。当然虚偽の事実は不可です。下書き用のコピーを取ってから書き始めることも、提出用の際にコピーを取っておくことも当然といえます。
 通知表のコピーについては、多少多めに取っておきましょう。余る分にはまだ安心です。また、出願時に通知表の実物が必要な場合、これも前もって担任の先生にその旨を伝えておきましょう。


★出願・入学手続きの費用について


入試~入学手続きのスケジュールから、お金の動きも考えておきましょう。


(首都圏主要校のデータです)
   時期と≪項目≫           内訳の詳細        

1月出願時≪受験料≫  1校あたり2万円~2.5万円 × 受験校全て


2月入学手続き時≪入学金・その他≫ 

1校あたりおよそ40万円 × 手続き校数


※受験校平均=複数回受験の場合、学校によっては料金が安くなる場合があります。


突発的要素のあるものとしては、「入学手続き時納入金」が考えられます。これについてはある程度「仕方ない」と割り切って考えることが必要です。ただし近年は、延納・分納を認めたり、入学しない場合は納入金を返還するという傾向が強まっています。

 

☞募集要項や資料には”締め切りの時間”が明記されています。第一志望校はともかく、併願校に関しては十分考慮に入れる必要価値はあります。

 とはいうものの、どんなに綿密な計画を立てても、これだけはなかなか思い通りにはいかないものです。

 

 したがって

☞突然「補欠合格・追加合格」の連絡が来ても良いように、ある程度の”お金”の心積もりをしておかなくてはなりません。その際の目安は以下の通りです。
  ○金額の目安 ⇒ 1校につき40万円程度
  ○期間の目安 ⇒ 2日以内


 

中学入試の面接では何を聞かれるの?

 

昨今の中学受験では面接の場を設けている中学はさほど多くありません。
帰国子女枠を持つ私立中学などでは別途面接を必須としているところが多いようですが、基本的な姿勢として入学選抜試験による点数を重視する学校がほとんどです。
お子さんと保護者が同時に面接に当たる場合もあれば、お子さんはグループ面接、保護者は単独と言ったようにバラバラに面接という場合もあります。年度によって募集要項が変わることもありますから、詳細は志望校の募集要項をしっかりと確認するようにしましょう。

多くの場合、面接時に質問される代表的な内容は下記のようになっています。

  • ・ご家庭での教育方針
  • ・本校の志望理由
  • ・通学時間
  • ・親元からの通学かどうか確認
  • ・ご家庭でのコミュニケーションのとりかた
  • ・親から見たお子さんの性格
  • ・お子さんのご家庭での役割
  • ・自分の長所など自己紹介
  • ・最近気になったニュース
  • ・中学校に入ってからの夢、目標
  • ・小学校の思い出、友だちのこと
  • ・他の中学校を受験しているかどうか

 

それぞれの質問は面接官の聞き方で行われますが、基本的には慌てず落ち着いて、嘘がないよう丁寧に答えることが大切で、質問への返答内容はあまりに突飛で非常識でなければ、これが正解だという答えがあるものではありません。
集中して、面接官へ真摯に答えることを意識して取り組みましょう。
特に、お子さんへの質問へお母さんが慌てて答えてしまうとか、お子さんが答えた内容を無意識に真っ向否定してしまう、キリスト教系の学校なのにその指導方針を真っ向否定してしまうといったような凡ミスがないようにしたいですね。
動揺して頭が真っ白になってしまって何を言っているのかわからない、ということがないように、事前に何度かロールプレイしておきたいところです。

 

 

中学入試の面接での服装は?

他のお子さんはどんな服なんだろう、私はどんな服がいいのかしら?
面接での服装はどうしても気になる点の一つです。普段の服装で、と指示されている学校もありますが、面接当日周りの服装が気になって面接が上の空になってしまうと元も子もありません。
制服のある小学校ならお子さんは制服で、もし制服が無い小学校なら、入学式や卒業式を思い出して、今から中学生になるお子さんの凛々しさが伝わる服装が良いでしょう。
ブレザーなどが選択肢に上がると思いますが、中学受験と面接が同じ日の場合は入試を主に考えましょう。腕が動かしにくいピッチリしたブレザーでは入試に集中できないかもしれません。
その場合はブレザーを脱いで試験を受けても寒くないように、カーディガンやセーターなどで調整できるようにしておきたいですね。

保護者の服装は一般的なスーツやジャケットがおすすめです。
冠婚葬祭を思わせる黒ではなく、グレーや紺色などのスーツやジャケットで、ジーンズなどのあまりにカジュアルな服装は避けておきましょう。
上品で、中学受験生の父親、母親としての安定感を感じさせる服装を意識していただきたいと思います。
同様の理由で、アクセサリーは最小限で華美でないものにしておきましょう。
お母さんの中には張り切ってネイルを仕上げてくる方もいらっしゃるようですが、派手にならない長さでナチュラルな色にしておくほうが無難です。

 

 

 

中学受験の面接での話し方

面接は概ね10分程度のことがほとんどです。
その時間の中で面接官はお子さんの普段の様子やご家庭での様子、これから学校に協力的なスタンスでお子さんの成績向上を考えてくださるかどうか、などを確認していきます。
多少詰まったり言い間違えたりしても問題はありませんので話し方を極端に意識する必要はありませんし、面接で大幅に減点されてしまうこともほぼありません。
が、服装と同じくあまりに話し方が常軌を逸しているとよろしくありません。
丁寧に、そして面接官との意思疎通がしっかりと出来るように、尚且つこの学校に合格したいという熱意がきちんと伝わるように話しましょう。

 

以上、「中学受験の面接を上手に攻略」というテーマの記事でしたがいかがでしたか?
中学受験勉強を進めていく中で、面接のある学校を選択するなら面接がマイナスになるとは考えず、合格したいという熱意を伝えるチャンスがあると考えて、丁寧に、でも神経質にならずリラックスして臨むようにしたいところです。

 

 

2017.1.13『かしこい塾の使い方』  から転載